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発注元が求める技術の方向性を先読みする

下請けゆえの悩み

電子機器や工作機械など1つの製品を作るのに多くの企業がパーツや部品の製造に関与しているケースは珍しくありません。このような場合、下請企業としては発注元の指示にしたがって仕様どおりの部品を作るのが仕事ということになりますが、発注元の製品戦略に振り回された結果、せっかくの設備投資が無駄になってしまうなど下請けゆえの悩みも抱えています。

ポイントは「上流にさかのぼって分析」

こうした受注生産中心のメーカーの場合、「上流にさかのぼって知財情報を分析する」という手法が有益です。 たとえば、発注元(またはさらにその発注元)の企業の特許出願の状況を分析することで、「今後数年のうちにどのような仕様の部品製造を求められるか」を予測することができます。その予測に基づいて設備投資の決断を下すようにすれば製品仕様の変更にも上手く対応できるかもしれません。

技術のトレンドをつかんで先回りを

また、最終製品の技術動向をつかみ、必要になりそうな技術に先回りして研究開発をしておくことで、現在の発注元の競合企業などからも引き合いが出てくる可能性が高まります。 中小企業だからこそ設備投資や研究開発投資は効率的にしたいもの。知財情報の分析を上手く活用することで発注元の動向に振り回されない事業戦略を実現することができます。

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